相続のよくある質問

質問税務調査ってどういうことが調べられるのでしょうか

税務調査に入ると、どういうことを質問されるのでしょうか。
また、事前にどこまで調べているのでしょうか。
調査に入った場合は、どれくらいの時間かかるのでしょうか。

答え調査は様々のようですが、事前調査はきちんとしているようです
(1)調査で聞かれること

税務調査で聞かれる主なものをご紹介します。

■被相続人の歴史や生活スタイル
出生地や職業、結婚をいつしたかや住まいについて、生活費がどれくらいであったか、趣味はどういうことであったか等です。
高収入の職業であるにもかかわらず、資産が余りにも少ない場合は、色々疑われます。
また、収入と費用と財産額が整合するかなども確認されます。

■配偶者等の財産状況
被相続人と配偶者は、お金のやり取りについて、家族によってルールが異なります。もし、配偶者が専業主婦などである場合に、配偶者の財産が多額であったりすると、名義預金が疑われ、被相続人の財産とされる可能性があります。

■税理士との関係
税理士が、例えば事業の法人税や所得税をしてもらっていた税理士である場合、相続税が余り得意でない税理士かもしれません。
付き合いが長いと隠し事ができないということもありますが、馴れ合いによって、チェックが甘くなることも考えられます。
そのようなことを把握するために確認します。

(2)事前調査について

税務署が把握できるといわれているもののうち、主なものをご紹介します。
これらを確認して、対象者のところに質疑応答をしますので、事前に調べたものとの不一致や隠しているものがある場合等は、調べられていると思っておいた方がよさそうです。

■死亡情報
死亡届を市区町村に提出すると、その情報が、税務署に提出されるようです。
あわせて、固定資産税の情報も送付されるようです。相続財産の多くは不動産であることが一般的ですから、ここで、相続税がどれくらいかかりそうか等を判断する材料になりそうです。

■金融資産の情報
金融資産の情報は、現段階では、税務署から照会がないと知られることは無いようです。
税務署は、怪しいと思うことがあれば、金融機関に照会します。
これは、職権で行うことができます。
照会すると、残高、過去約10年間の移動推移等を確認することができます。
今後、金融情報はマイナンバーで紐付くように整備される予定なので、施行されればそこから10年分の履歴は、確認できることになります。

■過去の申告書等
当たり前ですが、個人の確定申告や会社を経営している人であればその会社の法人税の申告書を確認されます。

(3)税務調査の時間

税務調査は、ほとんどの場合、丸一日かかります。
朝、10時ぐらいに始まり、午後は17時ぐらいまでであることが多いパターンです。
午前中は質疑応答がメインとなり、午後は資料等をチェックしていきます。

途中で、トイレチェックやタンスチェックをするといいますが、それらは本当にしているそうです(調査官によるとの事です)。
見るところがどういうことなのかを元税務署の調査官に確認したのですが、廊下や別の部屋にあるカレンダー、持ち物や家具などを見ているそうです。

カレンダーはなぜ?と思ったのですが、相続財産に入っていない金融機関のものや不動産会社のものが無いかを見るそうです。そこから、申告漏れ財産の目星を付けるとの事です。

丸一日と大変ですので、やはり、なるべく税務調査には入られないように事前に対応しておくのが望ましいと思います。