相続のよくある質問

質問親と相続の話をしたい

親が70代になり、まだまだ元気で居て欲しいと思っているのですが、早い段階で、一度、相続について、話をしたいと思っています。
財産がどれくらいあるか、全然分からないのですが、多分税金はかかると思います。その税金がどれくらいなのか、どれくらいの腹積もりでいればよいか。
また、実家は、兄弟のうち誰に相続させたいと考えているのかなど、考えを聞いておきたいと思っています。
どのタイミングでどういう風に話すのがいいのでしょうか。

答えニュースや世間話、老後の心配から話している方が多いです

このようなご相談は、本当に多いです。でも、正直分かりません。家族によって違いますし、著者も悩んでいます(笑)。
今回は、色々なご相談を受けている中で、皆さんがどのように話をしていっているか、こういう風に話している方が居ますよという話題の出し方をいくつかご案内しようと思います。

(1)ニュースや周りの人の話をしてみる

例えば、某芸能人は、未婚で子供も居ないのですが、今、終活をしているそうです。今の時代、いつ何があるか分からないので、税理士とそういう相談をしている、とテレビで話していました。親と籍を入れていない恋人にどうやって財産を分配するのが良いのかなどを考えているそうです。
そのとき、一緒にいた他の芸能人が、家族が居る人がやらなきゃいけないのに、偉いな。と褒めていました。
そういう話題を家族で話し合えると、きっかけにはなるかもしれません。

(2)自分でエンディングノートを書いてみる

親にエンディングノートを渡して書いてみてと購入して渡すことをしている方がいらっしゃいました。この方法ですと、親にだけ書いてもらうことになるので、面倒くさいなぁ等と放置される可能性が高い様です。
このとき、よく奥様から提案して、ご夫婦で書いている方がいらっしゃいます。一緒に老後を考えようとそういう時間を共有するのだそうです。この方法の方が、渡された方も自分だけがやらされている感が無く、渡したエンディングノートを放置される可能性は、前者よりも低くなります。
また、最近は、これをお子様から親御さんとされている方も多い印象です。
お子様が50代だと親御さんが70代ぐらいですが、50代で終活を考えるのは、それほど早すぎるわけでは有りません。
エンディングノートは、楽しい老後を迎えるために、もやっとした不安を解消して、思いっきりセカンドライフを楽しむためのツールですから、早い段階で行っておくことでメリットの方が多いと思います。

(3)病気や認知症になった時にどうして欲しいかの希望を聞くところから入る

親同士で、このような話をしている夫婦はいらっしゃるようですが、これをお子様に伝えてない方も多いと思います。
親から話を出されると、子供としては「もうそんなことを考えているのか!」と怒りたくなりますし、子供から話を出すと、「もう病気になるような老人だと思っているのか!」と怒られます。
でも、長期高齢化時代の昨今、そんなことを行っている時代ではないと思います。
もし、認知症になってしまっては、誰に面倒を見てもらいたいか、お金などがかかる場合はどうするのか、財産の管理は誰が行うのかなど、ご家族全員で話し合いをする中で、話すきっかけにしているという方も、いらっしゃいます。
特に、相続において、対策が必要な場合、認知症になってしまうと、様々な対策ができなくなります。対策は、元気なうちにしないと意味が有りませんので、そうなる前にできることを明確にするための話をしてみてはいかがでしょうか。

(4)分かる範囲で相続税がどれくらいかかるかを計算した資料でより突っ込んだ話をする

親の全財産が分からなくても、ある程度分かるものが有ります。それが自宅等の不動産です。
例えば、不動産のみで税金がかかったり、不動産だけなら基礎控除内だが、その他の財産がいくら以上あったら、税金がかかるとか、その分岐点等が分かるだけでも話はできると思います。
また、ご年配の方で、不動産は相続財産だと思っていらっしゃらず、現預金等の金融資産が、基礎控除内だから大丈夫と思っている方も稀にいらっしゃいます。
一度、この土地だけで、相続税はこれくらいなんだけど、いくら以上預金等があると税金かかっちゃうから生前贈与しようよとか、旅行に行こうよ等と提案してみるのはいかがでしょうか。

いくつか話題の切り出し方をご案内させていただきましたが、この問題は、かなりセンシティブな話ですよね。こんな方法を試してみたら、良かったなどが有りましたら、是非、こちらまで、ご連絡ください。また、良い方法が有りましたら、皆さんと共有したいと思います。

【投稿】親と相続の話をする方法案